HIBI KOTTO-ICHI #11 / The Life with OLDTHINGS

August 31,2018 /

hibi11_main 人間は2種類に分けられる。骨董市に通っているか、いないか。僕は前者だ。高校生くらいからフリーマーケットやリサイクルショップ、海外に行った時はアンティークマーケットや蚤の市などを回ってはよく分からないがグっとくる何かを探し求めていた結果、田舎の骨董市に流れ着きました。「早起きは3文の得」とは骨董市へ通う人間のための言葉だと思っています。少しでも興味がある人は、LIKE THIS SHOPで扱うVINTAGE OBJECTSを見て欲しいです。わけの分からないラインナップだと思います。 クママスク hibi_1-1 hibi_1-2 このコラムがきっかけで妙な連絡があった。関西に本拠地を置く「PEACH」という、LCC航空会社から、1泊2日で旅をして欲しいという依頼だった。なんでも関空から釧路に新しい便ができ、個性的な旅人10数名に東北海道を旅をしてもらい、その模様とレポートをネットにアップするというコンテンツの製作中という事だった。僕には釧路と阿寒に行って、アイヌ文化をリサーチして欲しいという内容でした。たいした影響力も無い僕にこんな話が来るのだから、インターネットってすごいなと思う。結果アイヌの民藝や文化に元々興味があったので、お話を受ける事にしてみた。詳しくは「PEACH」のサイトを見てもらうとして、この写真の木彫りのクマのお面はクママスクと呼ばれているもの。阿寒にアイヌコタンという北海道で一番大きなアイヌの村がある。お土産屋さん兼自宅の集落のような場所で、個性的なお店が20数軒あった。僕は現行のお土産というよりは、アイヌがマジで使っていた日用品や民藝を探した。しかし、想像はある程度してはいたけど、そういった物は売り物では無かった(もしくは超高い)。でも博物館に入っているような貴重なものがたくさん見れてサイコーでした。そんな中、あるお土産屋さんでこのクママスクを見つけた。お店の隅にほこりをかぶった状態だった。店主に聞くと、いつから置いているか分からないというものだった。アイヌの人たちによるお土産の一つで人気もある民藝です。いい具合に経年変化をし、木彫りの感じも好み。そしてサイズも表情も最高だった。この手のマスクはサイズが大きく、イカツイ表情のものが多いんですが、ちょうどいい具合なんです。 木の樹皮でできた籠 hibi_2-1 hibi_2-2 アイヌコタンに行く前はベタなお土産屋街を想像していて、自分好みのものが見つけられるのか少し不安だった。でも実際に行ってみると、そんな事は無かった。皆さんアイヌのプライドを持ち、どのお店も外観から個性的でユニークだった。厳しい北海道という環境で自然と向き合い暮らしてきたアイヌの人々。想像するにとてもタフな環境であったにも関わらず、その美意識は素晴らしいと思っています。民族衣装や木彫りのデザインはどれも個性的で美しく、スキルの高さも伺えます。とても豊な文化だなと改めて思いました。話は戻り、アイヌコタンが面白い場所だったんですが、その中でもこの写真の籠を買ったお店が最高でした。主人自らが作ったものしか置いていない店で、商品なのか、プライベートな品なのかの境界もかなり曖昧で家に行ったみたいな空間でした。ご主人のキャラクターも最高過ぎて長い間色々な話をさせてもらいました。とにかくザックリしまくっているんだけど、それがかっこ良過ぎるお店でした。この籠はご主人の奥さんが趣味で作っているものらしく、売り物ではなかったんだけど、ゆずってくれました。こういったリアルな手作業バイブス全快の道具をゲットできたのはとても嬉しいです。アイヌは木の樹皮(それだけでなく、獣の皮、魚の皮なども)を上手に利用し、様々なものを作っています。これも樹皮(シナノキ)をなめし加工した素晴らしい道具です。とても器用な人たちです。 博物館図録 hibi_3-1 hibi_3-2 阿寒のアイヌコタンも素晴らしかったんですが、釧路にある「釧路市立博物館」ここがマジでヤバかったんです。1Fが北海道の自然、2Fが北海道、釧路の歴史、3Fがアイヌの文化。どのフロアも本当に素晴らしい展示内容、そして見せ方でした。1Fには北海道に住む動物の剥製がこれでもかとあったり、2Fの北海道の歴史も戦後~縄文時代まで遡って道具が展示してあり、その点数とコレクションの内容のすごさ、展示がとてもユニークで飽きない。そして3Fのアイヌのフロア。なかなか見る事ができないような素晴らしいコレクションがたくさん展示されていました。今まで写真でしか見た事の無かったものや、東京でも見る事が難しいものが多数あり、新しく知る事がたくさんありました。本当に素晴らしい博物館だと思います。という事で図録をゲットしたんですが、写真右手の「北海道立北方民族博物館」の図録は別のところで買いました。事前にリサーチしていた「豊文堂」という地元の古本屋さんで、専門書なども多数扱う渋くイカした古書店です。できれば今回「北海道立北方民族博物館」にも行ってみたいと思っていましたが、場所が網走という事もあって残念ながら行く事ができませんでした。こっちの博物館は北半球の寒帯に暮らす民族にスポットを当てた博物館で、アイヌだけなくイヌイットやスカンジナビアのサミなど様々な北方に住む民族の伝統衣装などが集まっているみたいです。ここも何かの機会にぜひ行ってみたい博物館なんです。と、駆け足で釧路、阿寒を旅しました。改めて北海道は広大な場所でした。 Peach Aviation 清水将司がPeach航空を使って東北海道を旅してきました。 Organic Cotton Antique Pocket Tees 清水将司がホウボウ歩き回って集めてきた古布をポケットにあしらった人気のライン。ほぼ一点モノ。 Vintage Objects 清水将司がホウボウ歩き回って集めてきた“ちょっと古くて、おもしろいモノ”たち。
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Masashi Shimizu

Masashi Shimizu

gaimgraphics所属 アートディレクター/グラフィックデザイナー/イラストレーター 1980年生まれ、栃木県出身。栃木県在住。 古いもの好き

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