FANTASTIC #17 "UKULELE"

March 19,2018 /

180319_fantastic_entry_top はじめてウクレレを持たせたのはいつの事だったか。 彼女がたぶん5才くらいの時だったと思う。一緒に車で遠出した時のことだ。 途中、車をとめて休憩している時に「弾いてみる?」とウクレレを手渡し、"C"の押さえ方を教えた。 ウクレレの"C"は簡単でいい。ギターだと左手の指をめいっぱい使うのに、ウクレレは一本の指で押さえれる。だから僕もウクレレを弾き始めたのだ。 "C"がきれいに弾けたので、今度は"Am"を教えた。 そしたらその音もきれいに弾いた。 その2つのコードで、「列車に乗ったの」まで歌った。 小さい指が新しいことを覚えていく。 せっかくだから"F"と"G"も教えた。 "G"が難しいかなと思ったのだが、それは僕の指の太さの問題で、小さな指は綺麗に"G"の形を押さえた。 するとルージュの伝言のサビまで歌えた。 中学生になった彼女は、小学生の時よりもちょっと自由な夏休みを過ごしていた。 「今日はこれを覚えた」と僕の知らない曲をたくさん覚え、歌って聞かせてくれた。 その上達ぶりに本当に驚いた。すぐに持ち主よりも丁寧に爪弾くようになった。僕のウクレレは、今まで聞かせてくれたことのない音色を奏でていた。 高校生になった彼女は、僕の姪っ子になっていた。 そして僕の娘にウクレレを弾いて歌を聞かせてくれる。 娘はいつも嬉しそうに聞いていて、たまに小さい指を弦に引っ掛け、バチバチと鳴らして楽しそうに演奏のジャマをしている。
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MC・DJ・プロデューサー。 東京出身。音楽を中心に生活をしている。 LIKE THIS SHOPの店長。 トリカブトのMCとして活動していた時にgaimgraphicsと出会う。 2010年にgaimgraphicsに加入。 Hip Hopを軸にし、世界中のダンスミュージックをディグるバンド、「Dig Dynamics Hip Hop doo-dah Band a.k.a. DIG DEE」のリーダー。 チップチューンユニット「Super Stars」のMC。 「SRサイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者」のNO SIGHT役。 俳句集団「傍点」同人。 落語好き。 趣味は蒐集すること。 最近、DJの時はXXXSMALL、店長の時はアクツと使い分けている。

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